DOCTOR'S COLUMNドクターズコラム

2023.08.25

二重埋没

埋没法を正しく理解するために

Dr Kuroda

副院長の黒田です。
今回は美容外科で最もポピュラーな施術である埋没法の話題です。

埋没法はクリニックごとに採用している方法が様々で、名称も色々あります。
初めての美容整形が埋没法という人は多いですよね。
世に溢れている情報は玉石混淆な為、何を信じて良いのか分かりにくいと思います。

そこで埋没法による二重整形について深掘り解説します。

埋没法を正しく理解する為には、目元の解剖の知識が必要です。
少し難しい内容もありますが、頑張って読んでみて下さい。

二重とは

目元の縦軸の断面図のイラストです。
二重ラインの皮膚が眼球に沿って斜め奥に引き込まれると、眉毛側の皮膚は二つ折りになって被さってきます。まつ毛の生え際と被さった皮膚の間の見えている部分がいわゆる二重幅です。

天然の二重の人は二重ラインの皮膚と目を開ける筋肉の間に繊維状の組織がありますが、
一重や奥二重の人はその繊維状の組織が無いかあっても弱いです。
埋没法はその繊維状の組織がしている働きを、代わりに糸にしてもらう手術です。

埋没法の種類

瞼の先端には瞼板というコラーゲンの板があります。瞼を開ける筋肉は瞼板と繋がっていて、目を開けると筋肉に引っ張られた瞼板は眼球に沿って滑るように引き上げられます。

瞼板と皮膚との間に糸による繋がりを作成するのが「瞼板法」で、目を開く筋肉と皮膚との間に糸による繋がりを作成するのが「挙筋法」です。

ここからはチョット専門的な話です。
ここまでの説明で頭の中ゴチャゴチャという人は無理せず次のイラストまで読み飛ばしてOKです。

目を開く筋肉は眼瞼挙筋です。
眼瞼挙筋は目玉の奥から手前に走行する途中で表層にある眼瞼挙筋腱膜と目玉側にあるミュラー筋に分かれて、それぞれが瞼板を引き上げます。
挙筋法では、挙筋腱膜とミュラー筋を糸が通過しています。

なぜこんな細かい事まで説明するかと言うと、後ほど挙筋法のリスクを説明する時にミュラー筋の理解が必要になるからです。

皮膚を引き込む糸の掛け方でも、分類が出来ます。
皮膚と直線的な1点で固定するのが「点固定」、皮膚とループ状の糸で面で固定するのが「ループ固定」、さらにループを複雑に組み合わせた「複雑なループ固定」に分けられます。

糸がほどけないように結ぶ必要がありますから、結び目が糸玉となります。
その糸玉が皮膚側に来るのが「表留め」、目玉側に来るのが「裏留め」です。
糸玉関連でついでに言うと、一本の糸の中に複数の結び目を作成する方法もあります。

世の中には様々な呼び方の埋没法がありますが、基本的にはこれらの方法の組み合わせです。
僕が仮に「ドクターKオリジナル・スペシャルハイブリッド法」と命名した埋没法を提供したとしても、結局はこれらの方法の組み合わせに過ぎません。

まとめ

さて、ここまでが理解できれば、

・瞼板法と挙筋法はどっちがいいの?

・埋没法のリスクは?

・埋没法に向いている人、向いていない人

・埋没法は何回まで出来る?

・埋没法ってどのくらい長持ちしますか?

など、患者様からよく頂く質問の解説を理解する基礎知識はバッチリです。

次回は、瞼板法と挙筋法の違いについて深掘り解説していきます。

副院長 黒田大樹

#ドクターKの深掘り解説シリーズ

この記事の監修者

副院長

黒田 大樹

OHKI KURODA

2005年に信州大学医学部を卒業し2年間の初期研修医を修了後、形成外科医局として全国で最大規模の昭和大学形成外科に入局。形成外科医として11年間研鑽を積んだ後に、美容外科を専門として現在に至る。