DOCTOR'S COLUMNドクターズコラム

2023.07.07

蒙古襞形成

蒙古ひだ形成について②『VY法の特徴』

Dr Kuroda

前回(https://ro-clinic.com/blog/9041/)の内容の続きです。

「VY法」の特徴

今回は蒙古ひだ形成「VY法」について解説します。

「VY法」の特徴は
①蒙古ひだを新たに作ることは出来ない
②涙丘をどのくらい隠すかの繊細なコントロールが可能
③傷跡が目立たない
④目頭切開による傷痕や凹みが改善する

です。今回も深掘り解説していきましょう。

○蒙古ひだを新たに作ることは出来ない

え⁉︎蒙古ひだ形成なのに蒙古ひだを作れないの?って意外に感じますよね。
実は「蒙古ひだは必要ないけれど目頭ピンク(涙丘)の露出を減らしたい」に応えられる手術です。

新たに蒙古ひだを作り出すことは出来ませんが、目頭切開後に蒙古ひだが残っているケースではひだは残すことが出来ます。

◯涙丘をどのくらい隠すかの繊細なコントロールが可能

VY法では後戻りが少ないので、涙丘の露出を細かく調整できます。
手術中、仮縫いが終わった段階で、患者様に鏡で仕上がりイメージを確認して頂いています。
「もう少し閉じたい」「少し広くしたい」があれば、その場で微調整をすることが可能です。

◯傷跡が目立たない

VY法の傷はとても短くシンプルなので逆Z法と比べて傷跡が目立ちにくいです。
VY法の最大のメリットだと感じています。

◯目頭切開による傷跡や凹みが改善する

目頭切開の傷跡は皮膚の下が周囲の組織とベタベタにくっついています。
VY法ではそのベタベタを丁寧に剥がすので、傷跡や凹みが目立たなくなります。

蒙古ひだ形成解説について

これで「逆Z法」と「VY法」の解説はおしまいです。

当院では「VY法」を希望する患者様が9割以上ですが、どちらの術式が良い悪いではありません。
それぞれの術式の特徴を理解した上で、ご自身の悩みに合った術式を選ぶことが大切です。

次回は、当院で施術希望の多い「VY法」のダウンタイムについて深掘り解説します。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

副院長 黒田大樹

#ドクターKの深掘り解説シリーズ

この記事の監修者

副院長

黒田 大樹

OHKI KURODA

2005年に信州大学医学部を卒業し2年間の初期研修医を修了後、形成外科医局として全国で最大規模の昭和大学形成外科に入局。形成外科医として11年間研鑽を積んだ後に、美容外科を専門として現在に至る。