2025.10.31
蒙古襞形成
蒙古ひだ形成逆Z法
以前に蒙古ひだ形成についてコラムで一通り解説をしていますが、執筆してから2年ほどが経過しました。以前にも増して蒙古ひだ形成のご相談が増えていますので、改めて蒙古ひだ形成・目頭の傷跡の治療について、コラムで解説したいと思います。
今回のテーマは、「蒙古ひだ形成逆Z法」です。
CONTENTS
逆Z法とは

Z形成という目頭切開の術式を逆再生するイメージの手術方法です。
イラストのように、目頭の皮膚を三角形に切開します。切開する三角形の長さは1辺3~5ミリの間で、再建する蒙古ひだの大きさに応じて調整します。
三角形の皮膚を二つ折りにして、目頭の下方に縫い付けて蒙古ひだを再建します。
三角形の皮膚を切った部分は縫縮し、イラストのような傷跡になります。
逆Z法の特徴
逆Z法の最大の特徴は
「立体的な被さり」のある蒙古ひだを作れることです
蒙古ひだが被さっていると、優しげ、柔らか、幼い印象の目元になります。
目頭切開によって解除された立体的な蒙古ひだの再建を希望する人は逆Z法が適しています。
逆Z法のリスクなど
目頭の皮膚に余裕がないケースでは、十分な大きさの蒙古ひだが作れなかったり、後戻りが強くでることがあります。
皮膚を切り取る術式の目頭切開(リドレープ法、W形成、park法など)を受けているケース、複数回の目頭切開が行われているケース、既に蒙古ひだ形成を受けたことがあるケースでは、目頭の皮膚に余裕がない可能性があります。
上記のケースが全て適応外ということではありません。診察した上で、逆Z法の適応があるかどうか判断しています。
涙丘の隠れ具合の微調整が難しいのも逆Z法の特徴です。
・蒙古ひだの被さる方向と長さ
・涙丘の露出具合
を出来るだけ左右差が出ないように調整するのですが、目頭の形や傷跡の影響を受けるので、左右対称に仕上げることに限界があります。
逆Z法では、目頭側の二重幅が狭くなりやすいです。
平行型の二重を末広型に戻したい人にとってはメリットとなりますし、そうでない人にはデメリットと感じるかもしれません。
逆Z法が向いている人
逆Z法は、
・目頭切開がZ形成で行われており、目頭切開前の印象に戻したい
・平行型二重を末広型に戻したい
といった希望の人に向いている術式となります。
一方、
・立体的な蒙古ひだの再建を希望しない
・目頭側の二重幅が狭くなるのが嫌だ
・涙丘の見え方を1ミリ単位で微調整したい
といった希望の人は逆Z法以外の方法を検討した方が良いかもしれません。
最後に、実際の症例の写真をご覧ください。



蒙古ひだ形成逆Z法の特徴、伝わりましたでしょうか?
副院長 黒田大樹

この記事の監修者

副院長
黒田 大樹
OHKI KURODA











 
  
                       
                       
                       
                       
                      