DOCTOR'S COLUMNドクターズコラム

2024.11.29

その他

副乳

Dr Tatsuta

脇のしこり感が気になる場合にその原因は色々と考えられますが、原因の一つとして副乳があげられます。

副乳とは

副乳とは、本来の乳房以外の場所にできる乳腺組織です。乳頭および乳輪も有する場合もあれば、乳頭や乳輪のない場合もあり、副乳がどのくらい乳腺組織を保有しているかも様々です。

そもそも、なぜ副乳ができるのでしょうか。
胎生期にお母さんのお腹の中で発生した乳腺組織は、通常では胸の一対以外は退縮していきますが、この胸部の一対以外の退縮が不十分となる場合があります。この胸以外に認められる乳腺組織を副乳と呼びます。

副乳が発生しやすい場所


副乳がよくみられる部位は脇、乳房下部、外陰部です。これらは脇から足の付け根に向かうミルクラインといわれるライン上にあります。
例えば、犬には沢山の乳首があるのをイメージすると想像しやすいと思います。

欧米人と比較し日本人では副乳の発生頻度が高く、おおよそ10人に1人ほどにみられると言われています。副乳の9割ほどは脇にみられます。

副乳の感触は乳房を触った感触と同じです。副乳も正常乳腺と同様に女性ホルモンによる変化を示し、生理前や妊娠・授乳時には張って大きくなり、痛みを伴うこともあります。授乳の際に大きくなった副乳は授乳が終われば小さくなります。

見た目が目立って気になる場合、治療は手術となります。

この記事の監修者

非常勤医師

辰田 紗世

Sayo Tatsuta