2024.10.25
豊胸術
乳頭・乳輪の解剖
乳頭・乳輪の大きさや形のご相談もよくお受けします。
過去の報告によりますと、日本人女性の乳輪・乳頭の大きさや形を調査した結果、平均乳輪径は4.0㎝、平均乳頭径は1.3㎝、平均乳頭高は0.9㎝であったとの報告があります。また乳頭の形については、扁平でくびれを持たない形が最も多く58.0%、陥没乳頭は3.8%で、多乳頭症や分裂乳頭など特殊な形態は0.5%でした。
出産経験の有無によって、乳輪径、乳頭径、乳頭高に違いが生じるかを比較した結果は、乳輪径の平均が、出産経験のある方々においては、出産経験のない方々に比べて0.5㎝大きかったと報告されています。
乳輪乳頭部の皮膚には多数の皮脂腺、エクリン腺、アポクリン汗腺があります。
汗腺の1種であるモントゴメリー腺は、乳輪部に開口し、見た目としては突起やイボのように見え、また乳汁様物質を分泌することがあります。
乳頭の皮膚には弾性線維と平滑筋が豊富に認められます。乳輪の辺縁まで乳腺は認められます。
乳頭部における乳管の組織構造はまだ完全に把握されていません。乳頭部分での乳管数は、解剖学の教科書では15~20本と記載されていますが、2000年以降の報告では平均値で約25本、多い人で50本あるともされています。
妊娠期には乳輪乳頭の色素沈着は強くなり,モントゴメリー腺が目立ちます。また、乳頭分泌物による接触性皮膚炎や乾燥によるびらん(皮膚表面の部分的な欠損)などを起こすことがあります。
乳頭・乳輪の見た目に関するお悩みございましたら、ぜひご相談くださいませ。
この記事の監修者
非常勤医師
辰田 紗世
Sayo Tatsuta