2025.12.03
蒙古襞形成
目頭切開
目頭切開後の傷跡
目頭切開を受けた後、目頭に凹みや皮膚のシワが残ることがあります。
凹みが大きい場合には脂肪注入や真皮脂肪移植の適応となります。
ですが、凹みが軽度のケースや目頭切開によって生じた皮膚のシワは、蒙古ひだ形成をすると改善することがあります。今回はそんなお話です。
目頭に凹みが生じる原因としては、
皮膚や眼輪筋に不必要なダメージを与えている
縫い合わせた皮膚がしっかりと密着していない
などが考えられます。
目頭切開後の皮膚にシワが生じるのは、縫合する際に生じる皮膚の余りや不均衡が原因のことが多いです。
目頭切開による傷跡の皮下には、瘢痕という硬い組織が生じます。蒙古ひだ形成では、皮下に生じた瘢痕を深部組織から外す処置をします。この操作をしなくては、目頭の皮膚が自由に動かないので必須の作業です。
この瘢痕を剥がす操作をすることで、凹みが持ち上がって目立たなくなることが期待できます。

目頭切開によって生じたシワは、分かりやすく言えば皮膚のヨレです。蒙古ひだ形成で皮膚を縫い合わせる際に、皮膚のヨレが生じにくいポイントを見定めて縫合することで、シワを改善できることがあります。例えると、ベッドメイクをする際にシワシワのシーツをピンと張り直すイメージです。
百聞は一見に如かずなので、早速実際の症例を見てみましょう。

目頭切開をしたところ、目頭から下まぶたにかけてスジが生じたとのことでした。
蒙古ひだ形成VY法の術後では、下まぶたのスジが改善しています。

目頭切開後の状態では、目頭から下まぶたにかけて軽度の凹みが生じています。
蒙古ひだ形成VY法の術後では、凹みが浅くなっています。

目頭切開後に、目頭から下眼瞼にかけてスジと軽度の凹みが生じています。
蒙古ひだ形成VY法の術後では、スジも凹みも改善が認められます。

目頭切開の傷跡に一致して、目頭に目立つ縦スジが生じています。
蒙古ひだ形成VY法の術後では、縦スジが軽快しているのが分かります。
術後3ヶ月の時点では、右の目頭の傷跡に赤みが残っていますが、半年~1年ほどで改善していくと考えられます。

目頭のZ形成の傷跡に一致して、凹みと傷跡の白浮きが目立っています。
蒙古ひだ形成VY法の術後では、凹みが軽快しています。
目頭切開の傷跡は残っていますが、VY法の傷跡は目立っていません。

目頭切開の傷跡に、軽度の凹みと縦スジが生じています。
蒙古ひだ形成逆Z法の術後では、凹みと縦スジが改善しているのが分かります。
逆Z法でも、目頭切開による皮下の瘢痕を剥がす操作は行うので傷跡の改善が見込めます。

こちらの症例のように広く凹みが生じているケースでは、脂肪注入や真皮脂肪移植で皮下のボリュームを補った方が改善が見込めます。
脂肪注入や真皮脂肪移植をする場合でも、目頭切開による皮下の瘢痕を剥がす操作をしっかり行う必要があります。
いかがでしたか?
蒙古ひだ形成をすることで、目頭切開の傷跡が目立たなくなるのは嬉しいメリットだと思います。
傷の治り方には個人差がありますから、全ての症例で凹みやスジが改善するとは言えないのですが、肌感覚で8割くらいのケースで改善していると感じています。
蒙古ひだ形成から傷跡の修正まで、幅広く対応できます。
目頭切開後の状態でお悩みの方は、是非ご相談下さい。
副院長 黒田大樹

この記事の監修者

副院長
黒田 大樹
OHKI KURODA
